オリーブオイルの賞味期限についての考え方

By | 1月 13, 2022

メーカー側の考え方

オリーブオイルの賞味期限は、メーカーによって定められています。長いものは、製造後2年間程度です。

当店で輸入している米国バリアーニとスペインのスエルテアルタは、いずれも製造後2年間で製造されており、メーカー側での考え方の根拠は次のようになっています。

  • エクストラバージンオリーブオイルは、いずれも製造後ステンレスタンクに貯蔵されている
  • ステンレスタンクは適温で管理されている
  • 顧客からの注文を受けるまではタンクに貯蔵されている
  • 太陽光及び電灯の紫外線による酸化を防ぐため遮光瓶に瓶詰めしている
  • トレーサビリティと透明性の確保のため、ラベルに果実収穫時期及びボトリング日を明記している
  • 酸度の低さ、ポリフェノール及びステロールの含まれている量を鑑み、24ヶ月間の賞味期限を表記している

 

真の賞味期限情報

上記はメーカー側のポリシーとデータに基づいて導かれた期間です。重要な点は、「賞味期限」のみが記載されている場合、それでは消費者として賞味期限について知りたい情報としては不十分であることです。

  • どの年度に収穫されたオリーブ果実を使用しているか
  • ボトリング日はいつか

この2つの情報がなければ、真の賞味期限がわからないからです。

消費者は、賞味期限が書いてあれば、「その日までに食べなければならないのだな」と思いますが、オリーブオイルの場合には、果実収穫時期とボトリング日が判らない場合、それが古いオリーブオイルである可能性を否定できません。

 

オリーブオイルの偽装事件とその背景

事実、これまでヨーロッパ各地で古いオリーブオイルを新しいものと偽ったり、産地偽装をする事件が多数報道されています。記憶に新しいところでは、2016年にシリアやトルコ産のものを「イタリア産」と偽った「エクストラバージンオリーブオイル」を7千トンと、色出しのために硫酸銅を塗ったオリーブ8万5,000トンを押収したという報道がありました。
参考:硫酸銅まぶしたオリーブや偽オリーブ油を押収、イタリア警察

 

その事件には2014年から2015年が悪天候でオリーブが現地で不作であったという背景がありました。こういった不作の年のために、オリーブオイルメーカーはオリーブオイルを貯蔵しておきたいものでしょうが、消費者としてはラベルだけ新しくした古いオイルを食べたいはずがありません。

ボトリングした時期だけでは、いつ収穫した果実かわかりませんし、果実収穫時期だけではいつボトリングしたかが不明です。そのどちらかの情報が欠けていても、真の賞味期限情報にならないのです。

 

2018年5月12日に、EU加盟国はオリーブ果実収穫年のラベル記載を義務付けることを許可するように法改正しました。(COMMISSION DELEGATED REGULATION (EU) 2018/1096 of 22 May 2018)

しかし、これはまだ輸出商品についての義務付けではなく、輸出国側も輸入する日本側にもその記載義務はまだありません。

いずれ、この議論が活発になるであろうことが予想されますが、それまではまだまだ道のりは遠いと思われます。

 

真の賞味期限情報をラベル表記するメーカー

こういった同業者の起こす事件を見てきた米国のバリアーニ家及びスペインのスエルテアルタでは、自分達はそのような不正業者と関わらないことを示すため、いずれも果実収穫時期とボトリング日をラベルに表記してきました。

当店では味わいだけでなく、そこをリスペクトし、米国バリアーニ家のオリーブオイルを創業時から、そしてスペインのスエルテアルタからも2016年より輸入をしています。

それぞれのオリーブオイルに異なる特徴がありますが、メーカーとしてのポリシーや熱意を知りたい方は、以下のページをご覧くださいませ。

バリアーニエクストラバージン オリーブオイル


 

スエルテアルタ エクストラバージンオリーブオイル